2011-01-01から1年間の記事一覧

「マージナルマン」のそれぞれの学問での用法

「マージナルマン」といえば境界人と訳され青年期を表す心理学の用語として広く知られている。こう使ったのは心理学者のレヴィン。「子供じゃないけど大人でもない!」という所属が不明確な青い時期を指し、ブルーハーツなんかの青春パンクのテーマにもよく…

目に余る「重商主義」の誤用

日本史の文脈の中で「重商主義」ほど誤用されている経済用語はない。重商主義を採った人物として"有名"なのが織田信長と徳川宗春。徳川宗春は尾張藩主で、徳川吉宗の緊縮財政(享保の改革)に対抗し、ぜいたく奨励の放漫財政を採ったことで知られる。(ため…

「だまし討ち」の日本史

蝦夷(エミシ)・アテルイの戦い―大和朝廷を震撼させた (遙かなる縄文の風景)作者: 久慈力出版社/メーカー: 批評社発売日: 2002/07/01メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 68回この商品を含むブログ (4件) を見る久慈力『蝦夷・アテルイの戦い』でトンチンカ…

Amazonで中古を買うときに覚悟しておくべきこと。

僕にとってAmazonの最大の魅力は中古品の安さだ。定価が3000円くらいの本が1円なんてこともザラ。「1円とか安すぎ…なんか怖い」なんて思われる人もいるかもしれないが、そこはご安心を。ヤフオクのように評価の高い出品者を選べば何ら問題はなく、ブック○フ…

偉大なる社畜、偉大なる老後、淡海三船の生涯。

!!!OHMI-NO-MIFUNE!!!なんともさみしげな背中のこの男、名を淡海三船(722〜785)という。 天智天皇のやしゃご、大友皇子のひ孫にあたり、やったことがデカい割には知名度が低い。淡海三船は神武天皇から元正天皇までの43人の天皇(弘文と元明は除く)に漢風諡…

アシタカは蝦夷、ということでまずは蝦夷について調べてみる。

ところで、蝦夷で史上最も有名なのは誰か?といえば、まぁ阿弖流為だろう。阿弖流為に関する書籍は多く、蝦夷そのものについても併せて言及した作品も少なくない。そんな阿弖流為ひいては蝦夷研究の入門として高橋克彦の歴史小説『火怨』を選んだ。理由は、…

完成までの計画 と軍資金

資料集め ↓ 原稿作り ↓ ウェブサイト作りのお勉強 ↓ ウェブサイト作って完成・3月予定(この間、もののけ姫を観まくる!) こういう手順を踏む予定。 どの過程にどれほどの時間を割くかは臨機応変に決める。そしてこの工程に必要な軍資金は懸賞で当てた商品…

所信表明(・へ・)ドヤ!!!

宮崎駿の『もののけ姫』に漠然と日本を感じた。 日本の原風景だか初期衝動だかを感じた。しかし、う〜んと頭を悩ませられたことがいくつかある。一つは、サンが日本の根っこにあった信仰・アニミズムを体現者だってこと。 二つは、アシタカが“非日本人”であ…